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介護にかかるお金

よく利用される主な居宅サービス編

訪問介護やデイサービスなど、在宅で生活しながら利用できる介護保険サービスを、居宅サービスといいます。
今回は、よく利用される主な居宅サービス(介護予防サービス含む)の種類とその費用について解説します。

訪問サービス

ヘルパーや看護師などが家を訪問するサービスです。1カ月の費用は、基本的に単価×利用回数を計算しますが、サービスの組み合わせや事業所が取得している各種加算によっては、実際にかかる費用が異なります。

訪問介護にかかる費用

対象は、要介護1~5の人。ホームヘルパーが訪問して食事・入浴・排せつなどの介助をする身体介護と、買い物・調理・掃除などの生活援助を行います。利用する時間枠で単価が定められています。単価は地域によって異なり、表は基準の金額なので、都市部では高くなります。
なお、要支援1・2の人には、同様のサービスが、市区町村の事業(介護予防・日常生活支援総合事業)によって提供されます。

種類 時間枠 単価(1割負担)
身体介護 20分未満 165円
20~30分未満 245円
30~1時間未満 388円
1時間以上 564円
1時間以上30分増すごと 80円
生活援助 20~45分未満 183円
45分以上 225円

訪問看護にかかる費用

対象は、要支援1・2、要介護1~5の人。医師の指示のもと、看護師が訪問して医療処置や療養上の支援を行います。利用する時間枠で単価が定められており、要支援・要介護の費用は同じです。表の金額は訪問看護ステーションから看護師が訪問した場合です。
なお、単価は地域によって異なります。表は基準の金額なので、都市部では高くなります。

時間枠 単価(1割負担)
20分未満(週1以上利用) 310円
30分未満 463円
30分~1時間未満 814円
1時間~1時間30分未満 1,117円

訪問リハビリテーションにかかる費用

対象は、要支援1・2、要介護1~5の人。理学療法士、作業療法士、言語聴覚士がリハビリ内容に沿って訪問し、利用者の機能回復を支援します。要支援・要介護の費用は同じです。訪問リハビリテーション費の単価は1回につき302円です。なお、単価は地域によって異なり、都市部では高くなります。

訪問入浴介護にかかる費用

対象は、要支援1・2、要介護1~5の人。ヘルパーや看護師が利用者の自宅に簡易浴槽を持ち込み、入浴介助を行います。訪問入浴介護費の単価は要支援で834円、要介護で1,234円となります。なお、単価は地域によって異なり、都市部では高くなります。

通所サービス

通所サービスは介護度により単価が異なります。1カ月のサービス利用の費用は基本的に単価×利用回数で計算しますが、各種加算によって実際にかかる費用は増えることがあります。また、食費などは実費になります。

通所サービスは介護度により単価が異なります。1カ月のサービス利用の費用は基本的に単価×利用回数で計算しますが、各種加算によって実際にかかる費用は増えることがあります。また、食費などは実費になります。

デイサービス(通所介護)にかかる費用

対象は、要介護1~5の人。日帰りで食事や入浴、レクリエーションなどのサービスを受けます。表の金額は通常規模の施設を利用し、自己負担1割の人の場合です。なお、単価は地域によって異なります。表は基準の金額なので、都市部では高くなります。
なお、要支援1・2の人には、同様のサービスが、市区町村の事業(介護予防・日常生活支援総合事業)によって提供されます。

介護度 3~5時間未満 5~7時間未満 7~9時間未満
要介護1 380円 572円 656円
要介護2 436円 676円 775円
要介護3 493円 780円 898円
要介護4 548円 884円 1,021円
要介護5 605円 988円 1,144円

デイケア(通所リハビリテーション)にかかる費用

対象は、要支援1・2、要介護1~5の人。日帰りで、機能の回復や維持のための運動やリハビリテーションを、各種療法士の指導のもと受けるサービスです。なお、要支援の料金設定は1カ月単位になります。表の金額は通常規模の施設を利用し、自己負担が1割の場合です。利用時間枠は他にもあります。
なお、単価は地域によって異なります。表は基準の金額なので、都市部では高くなります。

介護度 3~4時間未満 6~8時間未満
要支援1 1,812円(1か月)
要支援2 3,715円(1か月)
要介護1 380円 572円
要介護2 436円 676円
要介護3 493円 780円
要介護4 548円 884円
要介護5 605円 988円

お泊りサービス

ショートステイと呼ばれ、福祉施設や医療施設などに短期間宿泊し、介護やリハビリテーションを受けるサービスです。施設や滞在する部屋の種類によって単価が異なります。表は福祉施設を利用する場合にかかる1日の費用の自己負担額の目安です。食費(1,380円/日)と部屋代は実費となります。

ショートステイ(短期入所生活介護)にかかる費用

対象は、要支援1・2、要介護1~5の人。ユニット型とは、特別養護老人ホームや介護老人保健施設などの施設内にあるユニット型の部屋を利用する場合です。なお、単価は地域によって異なります。表は基準の金額なので、都市部では高くなります。

介護度 多床室 従来型個室 ユニット型個室
要支援1 460円 461円 539円
要支援2 573円 572円 655円
要介護1 640円 620円 718円
要介護2 707円 687円 784円
要介護3 775円 755円 855円
要介護4 842円 822円 921円
要介護5 907円 887円 987円
 
部屋代 840円 1,150円 1,970円

福祉用具・住宅改修

日常生活の自立を助けるための福祉用具には、レンタルできるものと、衛生上の問題でレンタルになじまないため購入できるものがあります。

  • 福祉用具のレンタル(貸与):車いす、車いす付属品、特殊寝台(介護用ベッド)、特殊寝台付属品、認知症老人徘徊感知機器、移動用リフト、床ずれ防止用具、体位変換器、自動排泄処理装置、手すり、スロープ、歩行器、歩行補助つえ
  • 特定福祉用具の購入:腰掛便座(ポータブルトイレ)、入浴補助用具(浴槽内いすなど)、移動用リフトの吊り具、自動排泄処理装置の交換可能部分、簡易浴槽
  • 住宅改修:手すりの取り付け、段差または傾斜の解消、滑り防止または移動しやすい床材に変更、和式便器を洋式便器に取り換え

福祉用具・住宅改修にかかる費用

対象は、要支援1・2、要介護1~5の人ですが、福祉用具の貸与については、要介護度によっては貸与されないものがあります。

福祉用具の貸与

貸与金額の原則として1割が自己負担

特定福祉用具の購入

購入金額の原則として1割が自己負担
*先に全額を支払い、後で給付分が戻ってくる
*1年間で購入できる限度額は10万円

住宅改修

住宅改修 20万円を限度に改修費用の原則として1割が自己負担
*先に全額を支払い、後で給付分が戻ってくる

要支援者などが利用する介護予防サービス

要支援の認定を受けている人は介護予防サービスという居宅サービスを利用します。その他にも市区町村独自の生活支援サービスや全ての高齢者が利用できる介護予防サービスが準備されています。