白十字のおすすめ
コルセットやベルトは、腰椎手術後や発症後間もない急性期の腰痛、仕事などで重たい物を持ち上げたりする場合に使用するためのものです。 腰痛予防運動を通じて筋力を鍛えながら、上手に使用しましょう。
上岡 洋晴
博士(身体教育学)
東京農業大学
大学院環境共生学専攻 教授
平成13-14年にかけて実施された(財)骨粗鬆症財団「介護者の健康管理に関する調査研究班(委員長: 東京大学大学院・武藤芳照教授)」の委員として、介護者の腰痛に関する調査研究に従事してきました。
この調査でとくに印象的だったことは、「腰痛で悩んでいる介護職員がかなり多いこと」と「からだが硬く、筋力が弱い職員が多いこと」でした。
小柄だったり、年長の女性も数多く働いておられるわけですが、ほとんどの施設では、性別・体格・体力に関係なく、同じように仕事を割り当てられていることでしょう。
職場環境において、物理的負荷を軽減するような設備・補助器具を導入してもらったり、余裕をもった人的配置をしてもらうことも大事なことですが、何より介護者ご自身が「自分の身は自分で守る」という自覚とそのための小さな努力が必要です。
自分でできる具体的な対策として、「負荷に負けない筋力づくり」、「反復動作で緊張が高まった筋肉をほぐすストレッチング」、「正しい姿勢で介護をすること」が挙げられます。ここでは、「腰痛予防・軽減のための筋力増強運動とストレッチング」をご紹介します。この体操は、「立位・座位・床面」と実施する方自身が行いやすい方法を選んでいただけるように工夫していることと、陥りやすい悪い例も紹介しているのが大きな特徴です。毎日の勤務や日常生活の日課のひとつとして取り入れていただければ幸いです。
このHPをご覧いただいている管理職(理事者や経営者、施設長やセンター長など)各位におかれましては、体操を職員にご紹介いただいたり、出勤時にラジオ体操代わりに取り入れていただき、腰痛で悲しい思いをしている人が元気になり、いきいきと働けるような職場の気運づくりや啓発事業の参考にしていただければと願っています。
職場でも、ご家庭でもできる腰痛予防体操を取り入れましょう。
趣味やスポーツ・レジャー・レクリエーションなどを実践しましょう。
たとえ時間がかかったとしても、力まかせではなく、正しい姿勢を心がけましょう。